掲載日:2026年3月19日(木)

第2回コラム「ハラスメントはなぜ起こるのか?」
「ハラスメント研修を実施したのに、また同じ問題が起きた」——多くの経営者が抱えるこの悩みには、明確な理由があります。従来の研修は「何がハラスメントか」「どんな言動が問題か」を教えますが、肝心の「なぜ人はハラスメントをしてしまうのか」という根本原因には触れていません。
ハラスメントは「知識不足」や「認識不足」の問題ではありません。多くの人はハラスメントが悪いことだと頭では理解しています。それでも繰り返されるのは、脳の状態が問題の本質だからです。
神経科学が明らかにしたのは、過度なストレスなどにより脳疲労状態になると、脳は無意識に「動物脳(闘争・逃走)」優位になってしまうという事実です。この状態では、理性を司る前頭前野の機能が低下し、相手を思い遣ることができず、自分がコントロールできるように「不安だから〇〇しなければならない」状態になったり、「感情が爆発」してしまいます。部下の些細なミスに過剰に反応したり、感情的な言葉を投げつけたりするのは、本人の性格ではなく、脳が防御モードに入っているからなのです。
つまり、ハラスメント研修で「やってはいけないこと」を学んでも、脳が防御モードに入っている限り、その知識は機能しません。研修で知識を得ても、日々の業務の中で脳疲労が蓄積していれば、何の役にも立ちません。これが、従来の研修が効果を上げにくい根本的な理由です。
脳大成理論®に基づく当社のアプローチは、「何をしてはいけないか」ではなく、「脳の状態をどう整えるか」に焦点を当てています。組織全体の脳疲労を軽減し、動物脳から社会脳へと切り替えることで、ハラスメントが起きにくい職場環境を根本から構築します。知識を与える研修から、脳の状態を整える研修へ——これがハラスメント問題解決の鍵なのです。
次回は、依存と自立について、脳科学の視点から考えます。
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